家族で登山 完結編(長文)

滝コースへと歩みを進めることにした我々一家。

まず最初にいきなり「昇竜の滝」に出会う、とガイドにも地形図にも表されているが・・・

そう、まったいらな原始ヶ原からいきなり直下、というか、いきなり真下に下る。

昇竜の滝の横を下りていくのであります。まさかその、水を浴びながら、というほどの距離ではないけれど、ほんとに真横。

それが、川が滝になってるくらいだから、垂直・・・に近い視覚イメージを受けるわけです。

あの、植木屋さんなんかがつかう2連はしごがいくつか連なって岩場に固定されているところを下りていきました。

いきなり。スタート直後に。だんなと二人でそうとうビビりました。ふたりとも半笑いで、ひざもついでに笑ってて。

降りきって、川の横に立ち、どきどきしながらピンクのテープを探すのだけど、登ってくる時よりはるかに見えづらい。テープ。

これ以降、川原の岩越えか、急斜面を登ったり降りたりする山道か、そのどちらかがえんえん続いていきます。

ずっと川沿い。だから「変化に富んでいる」のでした。

もう、ずっと。ずっと。川原の大きな岩を越え、小さな沢を越え、眼下に川を望む山道に引き上げられ、

かと思うとまた川原に下ろされ。そんなこんなで1時間があっという間に過ぎました。

「コースタイムで行けば、あと1時間、半分きたよ」「・・・うう、まだ半分あるのかあ」と、だんなさん。

「・・・これさあ、林間コースのあの怖かった場所みたいな、そんなのの連続だよねえ~ ><」

早々に弱音はきまくる我々。しかも、半分くらい来た割には地形図やガイドに載っているメインイベントの滝の始まりに出会っていない。

おかしいなあ。そんなことないよなあ。まだここまで降りてきてないのかなあ。さっきのあれがあの滝かなあ。

ところが、何にもおかしくなかったのでした。

つまり、ぜんっぜん、まだまだ、半分どころか、4分の1くらいしか降りてきてなかったのでした。

さらに1時間(この間、やっぱり延々と岩をよじ登り、転げそうになりながらおり、山に上げられ・・・が続く)。

やっと、大きな滝に出会いました。確かに大きい。そして美しい。マイナスイオンって感じ。

でもその滝の名前を地形図で確認して愕然。これでやっと、コースの半分。

これからが滝のオンパレード。とにかく、降りる、降りるのよ。

しばらく歩いていくと、また大きな滝が。「二段の滝」とあります。

「わあ~きれいだね~(無理やり元気だそ~!!)」といったあとに、「!!!」

「ま、またはしごだよ~!!」しかも、山の斜面をまるで滝壷に向かって降りろといわんばかりに、真横に、

っていうか、なんていうの?斜面を垂直に降りるようにはしごが・・・だからはしごがかかっているんだけど。

滝の、川の水面まではかなり高度があるけれど、こう、方向としては滝壷へGO!

私はここが一番怖かったです。だんなもだんだん表情から笑顔が消えつつありましたが、何しろ背中に坊ちゃんがいるので、絶対に転ぶことはできないというプレッシャーがあったんだそうです。

さらに下っていき、丸太でできたつり橋で右岸に渡され、左岸に渡され、

時には山の岩肌にワイヤーでつるされた丸太で水面の上を渡っていき。これも怖かったです。

丸太の橋は一人づつ。何しろゆれるので。相変わらずピンクのテープを捜してはルートを先に行く私なので、橋を渡りきってだんなと坊ちゃんを待ちます。

合流したところで、「全然、安心できる平らな山道がないねえ・・・(弱く笑う)」

「いや~、もう、勘弁して欲しいよお」「いや、もう少しでしょ、いくらなんでも」

お日様も弱くなってきて、だんだん「夕方」を意識し始めた頃、川原からまたちょっと林の中に入ってきた、そのとき。

「お~い」

!! 「どしたの!?」  あれ? 見えない? 「どこ~?」

「す、滑った・・・」 だんなさんはついによろけてこらえきれずに道から川原のほうへ50cmくらい滑落(大げさ)。

やっとのことで眠りかけていた坊ちゃんは眠れなくなり、「んんん~っ ><」と怒っています。

もう、もう、勘弁して。おねがいだからもう川原におろさないで・・・というところでもう一発滝が出現。

「もういい」

そしてだんだん川音が遠くなり、はじめの頃に見た笹薮が見えてきて、弱くなったお日様がさしてきました。

「登山者名簿の台が見えた~」

「今何時?」「4時20分」

午前10時に登山口スタート。原始ヶ原到着12時前後。下山開始12時30分頃。実に4時間かかって下山!コースタイムの二倍!

下山時には私はといえば、暑さと、あんまりエネルギー補給をしなかったせいで軽~くハンガーノックのような状態。水分を飲んでも飲んでものどの渇きは止まらずおなかはたぽたぽ、体は落ち着かず。加えて頭痛も。

この症状は、この日の宿の夕食でビールとミネストローネスープを飲むことで解消。

久しぶりの山登りは、これまでの山登りの中でもワーストに近いほど、印象としては「やっつけられた」物になってしまいました・・・。

けれど。

旅の予定はこの日の山登り(と翌日のとあるおそばやさん)しかなく、お金も宿賃と交通費くらい。

旅で観光って、お買い物だったりすることが多いんだけど、純粋に自分たちが何かした、っていうこの体験は、

なんでしょう、体の奥の、記憶の奥の、何かをものすごく刺激したのでした。

家族で協力して、ひとつのことを楽しんで、(思いもよらない)苦労もがんばっちゃった。

ものすごく疲れたけど、ものすごく、思い出にもなったのでした。

みなさんもぜひ、家族で登山を。

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家族で登山その1~その3(長文)

8月のお盆休み。北の国は、ドラマで有名なあの場所へ山登りに行ってきました。

登ったのは、実はドラマが一番初めの連続テレビドラマの時代にも登場している場所。

以前気楽に登ろうとして観光協会で「そんなカッコじゃ登れませんよ」と釘を刺された場所でもあります。

今回は、息子も2歳を過ぎ、山に連れて行っても大丈夫な体力も伴ってきて、

私も久々に上りたくなって、短いコースタイムで満喫できる場所を探した結果、ここに決定。

とある山の中腹に広がる高層湿原。原始ヶ原というところです。

  林間コース 登り1時間30分  下り1時間

  滝コース   登り2時間30分 下り2時間

林間コースなら、徒渉個所も少ないから大丈夫との情報を得て、決定。

ただし滝コースのほうが変化に富んで楽しいらしい。何しろ滝コース。滝がたくさん見られるんですって。

この未練たらたらがのちほどえらい目にあう原因の一つに。

さて、昇る前日に現地入り。現地入りとはいっても、登山口までは来るまで30分くらいはかかるところ。

ペンションや民宿がたくさん集まる地域の一軒に宿を取りました。

「あっっ 忘れものっ」 「なにっ」 「熊除けの鈴!!」

私の住む北の大地で山に行く時にはこれと虫除けは必需品。それを忘れるとは・・・

仕方ないので宿から程近いところにある、とあるホテルの敷地内にあるかわいらしい雑貨屋さんの集まる場所に行きました。

ここはあのドラマの脚本家がプロデュースした場所。「森の鍛冶屋」で鈴ならぬ、風鈴をゲットしました。

リュックにつけてみると

「ちりり~ん」「巡礼みたいだね・・・」・・・・^^;

いいぞ。熊よ。どこからでも・・・かかってくるな。

その晩は、家族で一部屋、早くに寝付いた息子に遠慮して

暗闇でだんなとお茶を飲み、菓子を食べ、結局早くに就寝。

さて翌日。

雲ひとつない青空の下、登山口に向けて出発。

登山口までは何も問題なく到着。ただひとつビビったのは、

「熊目撃情報 ○月×日 ☆時ごろ」という看板に、「常時」と書いてあったこと・・・

人気のない小屋がある開けた登山口について、登山者名簿に名前を書いて出発。

歩き始めは小雨がぱらついていて不安になったけど、一気にぐいぐい高度を上げていく登山道に圧倒される我々。

「おっかしいなあ~歩き始めて30分もすれば体が、なれるんだけど、なあ~」と

だんなさんがいきなり汗びっしょりになっている。

以前まだ息子がいない頃に山に登ったけど、今回は背中に13kg以上の歌うご機嫌な大荷物がいるんだもの・・・。

息子君はいつもより視界が開けているのでご機嫌。

今回のために買った、子供が座れる背負子リュック。息子君はさっそくこれを気に入ったので親は助かりました。

林間コースは作業道ということで林の中ではないのでがんがん照り付けられ、頭が熱くなる。

けれども、ちょこちょこと水を飲みつつ、お楽しみの水場に到着。

こっちでは山の水・川の水はエキノコックスの恐れがあるので絶対に生では飲んでいけないのですが、

そのまま飲んでいいという水場があったのでした。冷た~い水。これが山では本当にありがたい。

息子君はせんべいを食べてさらにご機嫌。

道ももう作業道ではなく林の中で陽射しも和らぎ、標高も高く、山を満喫。

途中で滝コースのくだりを林間コースに乗り換えてきた親子に会って、滝コースに付いて聞くと、

やっぱり「変化に富んで面白いけど、(背中に坊ちゃんがいるんじゃ)お父さんは・・・・ねえ」と

手で岩をごろごろよじ登るというようなゼスチャーをしつつコメントをくれた。

滝コースへの未練と、油断、何よりこの暑さ。

冷たい水を飲んだ頃には物足りなさを感じるくらいだったけど・・・

足を進めていくと、山道っぽくなり、どんどん川の水音が近づいてくる。

そして今回最初のイベントを迎えるのです。つづく。

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しっぱい・・・

ブログ初心者過ぎる私。

今夜結構な時間を掛けて打った「家族で登山」の記事が保存されてなかった・・・(><)

もしも読んでくださった方がいらっしゃったら、「なんじゃこりゃ」とそれまでのいきさつがちっともわからないです。

今夜は力尽きてしまったのでこれでおしまい・・・。

また後日、消えてしまった幻の登山前半部分を再びアップいたします・・・。

くすん。

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家族で登山 その4

コースタイムで言えばもう半分くらいきた感じ。

林間コースとは言うものの、原始ヶ原にあがる直前に、滝上になった広い沢を越える個所が一箇所あって、底を過ぎればもうすぐにぱあっと空が開ける原始ヶ原につくはず。

登山道が少しくだり気味になって、沢の音、水が流れる音が聞こえてきて、気持ちが涼しくなってきた。

「おお~、川だ~。これを越えていくんだなあ」進んでいくと「あれ?道がわからなーい」

ルートには迷わないようにピンクのテープが途切れることなく目印として付けられているので、

わからなくなったらそのテープが続く先はどこだろう、とあたりを見回すのだけど。

川の向こうにも続くテープはなく、進む先には道をさえぎるようにトラロープが真横に張ってある。

よく見ると、急転直下(表現間違ってるかも)、すごく急な斜面を無理やり下に降りる方向に足跡とテープが。

一度降りてみると、下から、通せんぼされている個所を迂回して進むようになっている。

だんなさんも降りてきたけど、「これを上るのかあ、なんかほんとにそれがコースなの?」という感想。

一度戻ってさえぎられている道の先を見ると、下から登ってきたピンクのテープが先へと続いている。

トラロープを越えてみると・・・登山道、崩落!

な、なるほど・・・。

ここで我々は心拍数をかなり上げて自分が落っこちそうな目に会いつつ、なんとかこの個所を通り抜けたのです。

そしてその直後に、川を渡ることになっていて、水に表面が濡れた石がすべるのにどきどき、

不安定な浮石にどきどき、最後の丸太を歩くのにどっきどき。

楽勝イメージだった林間コースの終了間際にこの「崩落・迂回個所」と「川を渡る」の二つのイベントでかなりやっつけられてしまいました・・・。

親がどきどきなら子供も不安になるもので、川を渡った直後の写真はだんなとぼっちゃんはかなりやられた表情です。

まあそれにしてもあとはぐぐっと登って、あっさりと原始ヶ原の広い原っぱに出ました。

このお盆の時期、たとえば本州の北アルプスあたりなんかだと一日1000人登山者が集まったりするけれど、

原始ヶ原には他にだ~れも見えません。

とっても広くて、目印は周囲の山の見え方くらいで、ルートにテープはあるけれど、霧なんか出た日にはこりゃあどんなにか怖いことだろうか・・・

と思いつつ、進んでいくと「原始ヶ原」と書かれた木の看板がかかっているところに到着。

シート広げてお昼ご飯をとることにしました。

本当に天空にぽっかり広がる原っぱという感じで、北に見える峰と南西に見える峰が緑で美しかった。

北側の峰の山腹には白い雪渓が見えてさすが北国、なんて思ったりしました。

空は青く青く、雲は白く白く。アブだかブヨだかうるさいけれど、エッセンシャルオイルで作った虫除けはかなり効いてて、

蚊にさされた個所は家族3人でこれまで1箇所。ユーカリとラベンダーの防虫効果は絶大だった!

宿で作ってもらったおにぎりを食べて、坊ちゃんは特別おやつの「黒糖黒棒」をむしゃむしゃたべてご機嫌。

ここまでは順調。

さて、下山ルートの相談。林間コースで帰るということは、さっきえらい怖い思いをした、

あの「崩落・迂回個所」を通らなければならない。あの急斜面を、子供を背負って降りるなんて、できない・・・

いや、したくない(><)

でも滝コースは時間もかかって岩を乗越え乗越えいかなければならない・・・

同じような問答を何度もぐるぐるだんなと繰り返して、結局、

「2時間で降りられるなら、滝コースで行くか」ということに決定。

2時間なら。そうそう、いくら、なまった体とはいえ、2時間くらいならがんばれる。

ところが、滝コースはものっすごい、強敵だったのでした。つづく。

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旅の宿

盆休みに、北の国の、ラベンダーで有名なまちに再び行ってまいりました。

今回は「山」が目的。

山のことは、もう盛りだくさんに濃い内容だったので、また別に記事を書くとして。

宿。良かったのです。

アットホームで新しくて、旅人にやさしい小さな宿。

独身の頃一人旅が好きだった私、きっとあの頃に出会っていても、行っただろうと思います。

その宿に泊まった日は、とにかく山から下りてきて疲労困憊、疲れ果てていました。

頭は痛いし、軽くハンガーノック状態。きっとおなかが空いて空いて、体の燃料空っぽだったんだと思う。

水を飲んでも飲んでも渇きが止まらないというか、体に吸収されている感じがしない状態。

脱水症状だったかな?

息子は初めて来るところでまたもや大はしゃぎ。

食事は私たち家族だけ座卓に出してもらえたんだけど、その周りを走り回って大変。

食事は親のをとりわけたけど、肉やら魚やらばっかり。

お風呂に入れば脱衣場でこっちはまだ裸なのにドアを何度も開けたがる。

なんか、結局、宿のオーナーとも大しておしゃべり楽しめず、他のお客さんとも話しもろくにせず、

息子を注意してばかり、命令してばかり、いらいらした口調でばっかり話していました。

同じ宿に泊まったもの同士や、オーナーとの交流を楽しむのが、それが楽しい宿だったのです。

それなのに、そういう雰囲気をぶちこわすような声で、いらいらして・・・。

出発する朝にはお布団は子のおしっこでぬらす、使用済み紙おむつは捨ててくれと頼んできてしまう、

うーん、オーナーには言うには言ったけど、「ああ、いいですよ、気にしないでくださいね」

とは言ってもらえなかった。そんなことが気になって、気を悪くされたんじゃないか、なんて、気分をすり減らしているのです。

それで、お詫びのメールを送りました。

返事はありません。

宿のホームページには掲示板があり、私がメールを送ったよりも後の書込みにはきちんとオーナーのレスがついています。

あああ・・・。

やっぱ気を悪くしたんだ・・・・・・と、以前の私はより落ち込んだでしょう。

今は、「何でそんなに心配、不安になるんだろう」と思います。

お金を出して泊まったのはこちらで、言うべきことは言ったわけだし、メールでお詫びもした。

またチャンスがあったら、泊めてほしい、って書いた。

あの日はとっても疲れていたんだ、って書いた。

オーナーはちっとも気にしてないかもしれない。そんな私の気に病んでいることなんか事細かに伝えられて、困ってるかもしれない。

そうそう、私の気持ちの中だけの問題だったのかもしれない。

でも、私は伝えたかったんだなあ、と思った。

あなたの宿で、本当は、もっと交流を楽しみたかったんです、私、もっとにこにこできて、楽しいおしゃべりができる人間なんです・・・。

いつもいつも怒鳴ってばかりの(いや、たぶんにその傾向はあるけどさ)母親じゃないんです・・・。と、自分を思いたいのかもなあ。

それに、だんなさんが、初めて会う人とぽんぽん話が弾む人ではないし、旅人同士の交流を楽しむという経験もない人だし。

実際、だんなさんは私以上に疲れてもいたんだけど。

でも、だんなさんがそういう人じゃない、ということも、もやもやの一部にはありそうです。

オーナーに、悪く思われたくない、という気持ちがあるんだね。

私の人生で、それが、どれだけ重要なことなのかな。

宿で子に対していちいち注意していたこと、それは本当に必要だったのか、そっちを考えるほうが建設的じゃないかな。

そうなのかなあ。

ちらっと、紙おむつは持って帰ろう、と思っていたんだよね。

それを、だんながいうからいいや、宿で捨ててもらおうってしちゃって。

自分が決めたんじゃないことになっちゃって、それが自分の気持ちに反しているんだよね、実は。

それに帰りにも、オーナーに、「うちの子、普段はもう少し静かなんですけど」なんつって、

「本当は私も昨日の皆さんのお話に少し入りたかったし、オーナーともお話楽しみたかったんです、

また来る時に、そうしたいとおもってます」って、言えばよかった、そういう気持ちがあったんだ。

なるほど・・・。

でも、やっぱり、オーナーからメールの返事がくるといい。

山は大変だったけど、でも楽しい旅行だったんだ、本当に。

だから、ここで、ほっとしたいんだ。

ココロが通じるといい、伝えたい、つながっていたい、出会いを大切にしたいっていう、

私も気持ちも大切にしたいし。

どうか返事がきますように。

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